「検査の結果、悪性でした」

なんて言われたら、頭が真っ白になってしまうかもしれませんね。

 

ちなみに、私は、自分でもびっくりするくらい、冷静でした。
精密検査結果を受ける当日、動揺してちゃんと話を聞けないと大変だからと、

付き添ってくれたビジネスパートナーの金沢の方が、私の隣でフリーズ状態に。そんな彼女と院内で可愛い看護士さんに構ってもらい、上機嫌の金沢息子ちんを横目に、私は担当医と次の治療について打ち合わせをしていたくらいですから(笑)

 

実は、案外、冷静に告知(=悪性の診断)を受けた、というぽんメイト(乳がん仲間)は少なくありません。

 

マンモグラフィやエコー検査の結果、より詳細な細胞診が必要となった段階である程度、覚悟を決めているからかもしれません。

 

それ以上に、今やがん=死ではないことも影響しているかもしれません。

 

 

いずれにせよ、乳がん(=乳ぽん※)の診断(告知)は、

記念すべき乳がん治療プロジェクトのスタート。

 

そして、患者である自分が、そのプロジェクトリーダーに就任することを意味しています。

 

え〜っという声も聞こえてきそうですが、

リーダーだからといって、何も乳がん治療の専門家になる必要はありません。

 

実際の治療行為を行うのは、お医者様をはじめとする医療従事者の方々です。

 

プロジェクトリーダーとしての仕事は、

提案された治療プラン内容を、自分の価値観(判断基準)で判断し、

カスタマイズの必要があれば、要望を伝えて練り直してもらう。

 

納得のいく内容であれば、「GO!」の判断を下すこと。

 

だって、

どんな治療内容なら納得して臨めるのか

治療中の仕事は? 子育ては? 介護は?など、どんな生活を送りたいのか

は、患者さん当人でなければわかりませんから。

 

治療中は、いい子にも、優等生にもなる必要はないと思っています。

文字通り、自分の命をかけた大勝負に出るんですから、

こだわりたいことは、可能な限りこだわっていいはずです。

 

でないと、どんな結果も納得して受け入れることなんてできません。

 

要望があるのなら、整理して担当医に伝えましょう。

その上で、どんな治療プランが考えられるのか、とことん話し合うべきです。

 

そのイニシアティブをとるのが、まぐれもないリーダーである患者さん自身だと私は考えています。

 

 

では、イニシアティブをとるために、どんな情報を押さえておいたら良いのでしょうか?

 

ちょっとだけ乳ポン治療の先輩である私の経験則で言うと、

押さえておきたい情報は、

1)最近の治療トレンド

2)自分の納得ポイント(=価値観)

の2点だと感じています。

 

まずは、1)についてご紹介したいと思います。

 

最初に手をつけるべきは、「標準治療」がどのようなものか、ということ。

 

余談ですが、アメリカの国立がん研究所の専門誌に発表されたイェール大学の研究チームによる論文では、がん(乳がん、肺がん、前立腺がん、大腸がん)に罹患し、代替医療を受けた人の死亡リスクが、標準治療を受けた人の2.5倍に上ることがわかったと報告されています。

 

しかも、若年層を中心に高収入、高学歴の人の方が代替医療を選択する傾向があるそう。

 

まぁ、気持ちはわかります。

乳ぽん治療は、女性のシンボルでもある胸にメスを入れたり、放射線をあてたりと、美貌を損なう行為ですからね。

 

美意識が高ければ高いほど、

メスや放射線に頼らない治療はないかと考えてしまうのは、

自然な流れだと。

 

かく言う私も、代替医療を選択しようと思っていたくらいですから。

 

あっ、ちなみに私は高収入でも、高学歴でもありませんけどね(笑)。

美意識も決して高い方ではないと思いますが、

それでも胸にメスを入れるのには、やっぱり抵抗がありました。

 

 

おっと、どこまでも脱線して行きそうなので、ここら辺で話を戻しますね。

 

なぜ、標準治療を押さえておくべきかというと、

いつの時点でも、標準治療が最も信頼できる治療方法と言えるから。

 

エビデンスに基づいた医療(Evidence-Based Medicine; EBM)が、

昨今のトレンドになりつつありますが、

標準治療とは、エビデンス、つまり、厳密な科学的データに基づき、

その時点で最も治療効果が期待できる治療方法、

ということだからです。

 

2018年時点で乳がんの標準治療と位置付けられているのは、

 

・手術療法

・化学療法

・放射線療法

 

の3つ。

 

手術療法とは、いわゆる「手術」。

患部(原発巣)、および原発周辺に転移した「がん細胞」を切除することで、病巣を取り除くことを主な目的としています。

 

乳ぽん治療プロジェクトにおいては、

この手術療法が適用となるのか、

ならないのかで治療方針は大きく変わってくるようです。

 

ちなみに、私の場合は、ギリ、手術療法の対象内でした。

 

ぽんちゃんが見つかった時点で行なった病理検査によると、

・ちょデカ!(右胸に見つかった2つのぽんちゃんのうち、一つは6cm超えでした・・・汗)

・めっちゃ元気!(活発に分裂中・・・汗)

・顔つき、悪っ!(異形度MAX!っておいっ)

 

と、かなりタチの悪いぽんちゃんでした。

 

その上、脇のリンパに転移も発見(はぁ〜↓↓↓)。

 

てな訳で、実は結構、深刻な状態。

今、振り返ると、手術ができるギリ、

まさに奇跡的なタイミングで見つけられたんだなっと。

 

なので、私の担当医は、手術する気満々でした(汗)

 

 

化学療法とは、いわゆる抗がん剤治療やホルモン治療のこと。

薬を使った内科的治療のことです。

 

結構、誤解されがちなのですが、

昨今のトレンドとしては、闇雲に抗がん剤治療を進められることはありません。

 

多くの場合は、

・術後の再発を防ぐための全身治療

・手術が不能な場合のぽんちゃんの進行管理

の目的で選択されています。

 

全身治療とは、画像では発見できないけれど、もしかしたら潜んでいるかもしれない微細ながん細胞を一掃することを目的とした治療のこと。

私は、身体の大掃除をするイメージで捉えています。

 

しかも、この全身治療を必要とするのは、

ぽんちゃんのタチが悪い場合が中心。

 

なので、私は御多分に洩れず、抗がん剤治療を提案されました(汗)

 

ホルモン治療も同様で、ホルモン由来のぽんちゃんの場合に主に再発予防を目的に行われる内服療法です。

 

 

化学療法は、がん細胞のタチや進行度などを加味して、様々な形で活用される治療です。

 

最後に放射線療法。

これは、放射線でがん細胞を排除する治療。

患部に向けて放射線を当てるのですが、

患部周辺にも影響を及ぼしてしまうため、

火傷のような皮膚トラブルや乾燥といった副作用があるそう。

 

1日数分の勝者を1ヶ月程度継続して行うのが一般的で、

部分切除(いわゆる温存術)の場合、提案されることが多いようです。

 

私は、手術療法と化学療法である程度コントロールできる見込みが立ったので、今回は放射線療法はしない、という選択をしています。

 

 

手術療法、化学療法、放射線療法は、

必ずしも全部を行うというものではなく、

ぽんちゃんのタチや、進行度、体調面や治療中の生活の質(QOL)に応じて選択することが多いようです。

 

まずは、

・治療目的

・期待される治療効果

・予想される副作用

についてしっかりヒアリングすることが重要だと思います。

 

 

次回は、納得のいく治療を選択するために重要なもう一つのポイント、

価値観についてご紹介したいと思います。