↑入院中の病室の窓辺。お花や色紙、中央のクリスマスツリーのおかげで、窓辺がパッと華やかになりましたw

『ぽんちゃんねる』の活動をしていると、
いろんな質問をいただきます。

せっかくいただいた質問なので、
これからはコラムでも回答していきたいと思います。

 

さて、今回のご質問ですが、
大切な友人が仮にも「がん」という病気を患い、
しかも手術をするとなったら、
きっと居ても立っても居られない気持ちになるのではないでしょうか?

何か少しでもサポートできたら、
と、真剣に悩む気持ち、とても素晴らしいと思います。

患者さん当人も、そんな風に心配してもらったら
大きな勇気になると思います。

ただ、入院・手術時、サポートしたいという気持ちはありがたいのですが、
実際のところ、結構、間に合っているってこともあります。

それに、その人の素質によっては、
一人でいた方が、ゆっくり静養できる、なんてケースも。

また、「よかれ」と思ってしたことが、
療養や治療、処置の妨げになる可能性もあります。

なので、何かサポートしたいと思ったら、
まずはお相手の要望をヒアリングすること、
入院している病棟のルールの確認から始めるのが良いと思います。

ちなみに、私の場合、家族や友人にお願いしたことといえば、

1)母に手術の際、来てもらうこと
  →手術中、何かあったとき、同意書にサインできるのは、原則、家族だけなのでw

2)入院中の洗濯
→まぁ、昨今の病棟にはランドリーサービスもあるので必須ではないのですが、
仕事の打ち合わせも兼ねて、ビジネスパートナーでもある友人のえつ姉に
入院中日に来てもらい、洗濯をお願いしました。

の2点くらい。
最近の病院の多くは24時間看護なので、かつてのように付き添いさんを頼む必要はありません。
3度の食事も看護師さんや病棟スタッフの方がが運んできてくれますし、
毎朝、身体を拭くのも、自分でできないケースはちゃんと手伝ってくれます。
ドレーン(術後の排液用の管)がついている間はシャワー禁止なので、
その間のシャンプーも看護師さんや病棟スタッフの方がしてくれました。
私は大丈夫でしたが、仮に出歩ける状態でなければ、売店での買い物もしてきてくれたりします。

こちらが恐縮してしまうほど、至れり尽くせり。
その背景には、
院内感染を防ぐだったり、
患者さんの体調や食事管理だったり、
また、院内での怪我防止の意味も大きいよう。

専門知識がない人が「よかれ」と思ってやったことが、
後々、大事に繋がってしまう可能性もありますし、
担当の看護師さんに情報を一元化し、担当医との情報共有もスムーズになる、
という事情もあるようです。

というわけで、入院ライフ自体は、何か困るということは少ないように思います。

じゃあ、何もサポートしてほしいことがないか、といえば、
実はそうでもないんです。

なので、ここでは参考までに私がしてもらって嬉しかったことをご紹介しますね。

1)病棟グッズ
病棟によっては、テレビカードなどサービスを受けるのに専用のプリペイドカードを購入したり、
ランドリーサービス用の専用バッグを購入しないといけないケースがあります。
こういった病棟ライフで必要なものを差し入れしてあげるのも良いと思います。

私もテレビカードを差し入れてもらったのですが、
術後すぐに買いに行けなかったので助かりました。
おかげで、寝返りすら打てない時も、テレビを見ながらやり過ごすことができましたw

2)愛犬の様子を動画にして送ってもらったこと
当時、私は黒パグちゃんとの1人&1匹暮らしだったので、入院中のわんこのお世話は重要案件。
友人にお願いしようかとも思いましたが、普段、慣れ親しんでいない人だと、
頼まれた側もわんこも落ち着かないかも? と、思ったので、
入院中は、行きつけのペットホテルにお願いしました。
そこが毎日、わんこの様子を動画にしてメールで送ってくれたのですが、
入院中は、その動画を見るのが楽しみだったことを覚えています。
※わんこと暮らされている方は、わんこオーナーさんの入院などの不測の事態に備えて、
 普段からペットホテルやペットシッターさんを利用して、わんこたちに馴染ませておくことも重要ですよ。
 オーナーは入院しちゃうは、全く知らない場所や面識のない人に預けられる&お世話されるでは、
 わんこたちのストレスも大きくなってしまうので。

3)パーソナル加湿器
病室って温度は快適なんですが、乾燥はかなりきつい傾向が。
入院当初は、濡れタオルをベッドヘッドにかけて就寝したりしていましたが、
衛生上、よろしくないってことで却下。
そんな時、友人が持ってきてくれたのがパーソナル加湿器。
部屋全体の加湿はできませんが、自分の周辺だけを潤す効果はありました。
特に夜寝る時は、加湿器をつけて寝るのとそうでないのとでは、
翌朝の乾燥具合が全然違いました。

ただ、大部屋など同室に他の方はいる場合は、音など配慮は必要かと。
あと、加湿器も手入れしないと雑菌が出てしまうので、
手入れが簡単なもの、もしくはハイブリット式など加熱殺菌しながら加湿できるものだと便利です。

4)暇つぶしグッズ
私は、右胸の皮下乳房全摘手術を受けました。
手術当日は、酸素やら排尿のための管やら、足のむくみや床ずれ防止のマッサージ器具やら、
いろんなものが装着され、基本、ベッドの上で寝返りさえ打てない状態ですが、
翌朝にもなれば、術後の排液ドレーンを除き、気持ちいいくらい全部、外されますw

乳がんの患部は、肋骨の外側なので、手術の傷もいうほど痛くない。
内臓の病気でもないので、食事制限もない。
と、なると、そう! 暇なんですw

もちろん、テレビは見れますが、それでも1日をやり過ごすには物足りない。
そこで、暇つぶしに一役買ってくれたのが、DVD。
パソコンの持ち込みOKだったので、お気に入りのDVDを見て暇つぶししていました。
※TV、DVDや動画配信、音楽等を鑑賞する場合は、周囲への音の配慮も忘れずに。
 個室以外では、イヤフォンを使うと良いでしょう。

本も良いと思います。
ただ、文字が多い類のものの場合、疲れてしまうこともあるので、
リラックス用に写真集も◎。

実際、私も差し入れてもらい、癒されましたw

5)メール(LINE)
最近は、病棟内にWIFIが飛んでいるところも少なくなく、
病室内でメールやLINEなど、SNSを使うことができるケースがほとんど。
なので、コミュニケーションをするのもいいと思います。

ただし、患者さんの状況でなかなか既読にならなかったり、
返信が来るまでに時間を要することもありますので、
そこは了承の上でしましょう。

6)季節グッズ
病室は殺風景なので、ちょっとしたものでベッド周りを彩るのもあり。

私が入院したのは12月だったので、組み立て式の小さなクリスマスツリーは嬉しかったですね。
窓辺がパッと明るくなって気分も上がりました。

ただし、こちらも大部屋などの場合は、配慮が必要です。
あと、大きすぎるものは、看護師やお医者様の診察や処置の邪魔になることもあるので、
小さなもの&落ちても割れないものが○。

7)お花
こちらも殺風景な病室を彩るのにはぴったり。
ただ、入院しているお部屋が大部屋など、他の患者さんがいる場合は配慮が必要。
水換えの手間が少なく、香りが少ない小さめのアレンジがおすすめです。

 

これは、あくまで私のケース。
参考にしていただくのは良いですが、
患者さんの病状や好みによってしてほしいサポートは異なります。

また、良かれと思っても、それが治療や処置の妨げになっては意味がありません。

治療の内容や、入院する病院や病棟ごとにルールがあることを念頭にすることをお忘れなく。

新型コロナの蔓延で、病棟は感染予防にとてもナーバスなので、
面会(=お見舞い)は、避けた方がベター。

入院中のサポートは、ご家族に任せて、
退院後のサポートや、退院してからの楽しみを企画するなどした方が良いかもしれません。